ヤマト運輸が、送料の値上げをするそうだ。なんと、消費税値上げの時を除けば、実に27年ぶりだというから驚く。27年もの間、必死に合意化を進めてきたとは思うが、社員のお給料はほとんど上がっていなかったに違いない。それから、同日の再配達(携帯に電話して呼び出すもの)も、受付を19時までで打ち切ることにしたそうだ。それは良い。彼らは、あまりに働いている。
一部の大口顧客の配達も、採算に合わないとして断ることにしたそうだ。
Amazonの大量出荷が引き金となり、顧客サービスよりも従業員の幸せを考える機運が出てきたのは良いことだと思う。
3月10日に、「便利にしすぎた日本のサービス」というネタを書いた。
宅配便の創設者、小倉氏は、とことんお客様に尽す姿勢を貫いた。再配達については、
「お客様が不在のときにお伺いしたこちらが悪いんです」
という、失神するほどの低姿勢で解釈していた。
しかし、氏の現役時代は、職場、とりわけ道路運送業界で働いているのがほとんど男、そして主婦はほとんど家にいる時代だったろう。だから、昼間行っても受取人がいる家は多かったはずだ。
しかし、時代は変わった。道路運送事業にも女性が進出しているし、日中、受取人が家にいない家庭だらけになった。
ふっと思った。ドイツのことである。この国には、「お客様」という概念が無い。売る側も、客側も、地位は対等である。だから、 顧客サービスに慣れた国の人がかの国に行くと、日曜日、あらゆる店が閉まっているのにたまげ、デパートに行っても、にっこり笑って「いらっしゃいませ」どころか、「何が欲しいのか言え」という接客態度にびっくりするそうだ。
ドイツから日本に来て、日本に慣れると、祖国に帰りたくない、という人まで出る。
しかし、だからと言って、ドイツが経済的に後進国だということはない。日本ほどサービスを競わなくても十分やっていけている。どうしてなんだろう。みんな、日本のレベルを10とすれば、5か6くらいで満足し、それ以上要求しないのかな。翌日再配達なんてとんでもないことで、あと1週間先に来れば十分、と思っているとか。どなたかあの国のことをご存じだったらご教示願いたい。