日頃英語を使っている私には違和感ありありなのだが、「○○ハラ」という言葉が日本に上陸してから久しい。
最初は「セクハラ」という言葉から始まった。職場の女性社員の尻を触ったり(それも「これで女として認めてやっているんだから、一人前になったと思え」と恩を着せられていた)、「まだ嫁に行かんのか」とか、そんな行動や発言は「してはならないこと」なのだという認識を広めるのに貢献したカタカナ言葉であった。
ちなみに「尻や胸をさわる」のは、強制わいせつ(刑法罪)でもある。
その後、○○ハラは、「パワハラ」「マタハラ」など、日本人お得意のカタカナ4文字略語能力もあいまって、いろんな拡大を見せてきた。「パワハラ」は、まあ、とほうもないバカ上司というのは確かにいる。しかし、最近は、叱っただけで、人事部にかけこんだり、はては自殺までするのが出る始末だから、困ったものだ。軽率に「○○ハラ」をふりかざしすぎることのないように願いたい。
今回、東京都議会で、塩村という女性議員が都の育児支援について質疑していたところ、
「自分が早く結婚したらいい」
「産めないのか」
というヤジがあがったという。これが事の発端である。
その後、鈴木という51歳の男性議員が名乗り出て謝罪した。ほかにもヤジった議員は複数いたみたいだが、これでまあ幕引きになったらしい。
その後、意外だったが、この塩村なる女性議員が、かなりきわどい女だったらしいことが暴露され続けてきている。かつて別れた男から1500万円も慰謝料を取ったとか、父親がなにやら裁判にかけられていたとか、今週の週刊誌にもいろいろ書かれ出してている。
が、話がそれぞれ全然違うではないか。
都議会で「東京都の子育て支援」について聞くのは、議員として普通の仕事である。
それに対し、当該議員が独身女性だから「お前が結婚して子供を産め」とヤジるのは、まったく見当違いなことであり、議員として大人として、許されないことであった。ヤジは「議会の華」とか言われているらしいが、こんなのは華でも何でもない。
しかし、その後に生じたズレは、
・ロイター、CNNなど世界のメディアにむけても大々的に配信されてしまった(恥)
なんでたかが東京都議会のヤジ一つがここまで配信されないとならないのだろう。
他にも同様のヤジは全国にあまたあるはずだし、配信するネタなら優先順位の高いものがいくらでもある。日本人は相変わらず自虐的だが、ここまで配信が広まったのは、女性の権利に関する団体などの「日本恥さらし運動」が背後にあったのではないだろうか。オンナなそんなに偉いのか。
・塩村議員自身がかなり「臭くてエロい」女であったことの暴露合戦
父や当人の過去が臭くても、今後当人が真っ当ならばいいではないか。だいたい人間、若いころから何も過ち無く、清廉潔白になど生きてはいない。年を取るにつれて軌道修正していけばよろしい。彼女の質疑の内容と、彼女の過去や父親にはなんら関係はないのである。
他の方々のブログによると、さんまのちゃらいテレビ番組などに出ていて、かなりあやしい発言や行動をしていた人物のようであるが、急に議員になろうと思って当選してしまうのだから、都議会議員ってそんなレベルの仕事なのかもしれない。あるいは「女性議員だからよさそう」というイメージをうまく使ったのか。
仮に、そういう人間だったとしたら、それを見抜けずに、あるいは、知っていてもなお彼女に投票した東京都の有権者の責任であって、彼女自身の責任ではない。
今回のヤジは確かに愚かだし、それについて塩村議員に落ち度は何もないことは再度言っておきたい。後になってから「あのとき『今の発言は誰ですか』と言ってやればよかったのに」などというコメントをした人もいるようだが、人間、いつでもどこでもそんな当意即妙な言葉が出せるものではないから、そこまで求めてもいけない。とにかく、今回の都議会議員としての質疑と、彼女の背景は何も関係ないのである。
ただ、「セクハラだ、きゃ~~~っ、それ~~っ」とばかりに、世界配信に乗ったり載せたりはどんなものだろう。男に「ハゲ」「デブ、太鼓腹」「おじさん、臭いわ」というのはセクハラではないのか。それは配信しないのか。
また、女性=常に弱者という図式は、障害者や在日半島人、日本との関係における韓国のそれと共通するものがあって、これらの「弱者=正しい」「強者=悪」という単純な2分解が、何の分析もなく行われているとすれば、私はそれが大嫌いである。「腫れ物に触れ」と言いたい。