言挙げするようになった日本
外国と外国人に対しては、シャイで物を言わないと思われていたが、日本人も、堂々抗議するようになったのだな、と思った。
男子体操と柔道である。
体操は、エースの内村選手がまったく精彩を欠きながらも、最後の演技の難度の高さをアピールし、団体4位から2位に浮上、銀メダルを獲得した。
しかし、内村選手本人も語っていた通り、後味の悪い銀メダルではある。持って帰っても、苦い味しか思い出されないメダルではないだろうか。まだ23歳なので、4年後も五輪に出るだろうが、今回の後味の悪さがトラウマになってしまうおそれがある。
しかし、シャイと思われていた日本人が、抗議するようになったのは、良い傾向だと思う。
おとなしく黙っていたら、負けだから。
これは、2000年のシドニー五輪のこと。今、日本男子柔道の監督をしておられる篠原信一氏が、100kg超級の決勝戦で、フランスの対戦相手に、疑惑の判定負けをした。
しかしながら、篠原氏は、抗議するどころか、
「弱いから負けたんです」
と、いかにも日本人らしい、謙虚そのもののコメントを残して引き下がった。
「あれは、絶対に誤審だ!俺の一本を取らないで、あいつの反則を見逃したのはなぜだ!」
とでも叫んでほしかった。
そのあと、新聞で、ある本が出版されたのを広告欄で見た。
「言挙げせよ日本」
というものだ(著者は松原久子氏)。そのキャプションには、
「謙遜の美徳は通用しない」
とあった。
そうなのだ。日本の「謙遜の美徳」は、当然ながら、日本国外では、一切通用しない。
抗議し、主張しなければだめなのだ。
あれから12年、JOCは、きちんと抗議をする方法を、日本の指導者陣に教授したらしい。
良いことだと思う。
ただ、すぱっとした勝利の上ではなく、抗議の上だと、メダルの光もちょっと鈍るかもしれないけど。
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