お笑い芸人の河本(といっても私はこの男がどんな芸を持っているのか知らない。「タンメン」がどう、とかいう奴?)が、売れっ子になってもオカンに4月まで生活保護を受けさせていた事実を認め、謝罪会見を開いたそうだ。最初から素直に認めておけばこんなに叩かれなかったのに。会見は、なぜか大阪ではなく、東京の吉本の事務所で行われたそうだ。東京の方が全国メディアに乗りやすいから?
とまれ、どう読んでも(私は会見をテレビで見ていないので、ネットの字だけが頼り)歯切れの悪い、納得のいかない答弁であった。なんとか話を整理すると、「売れっ子になっても生活保護を受けさせていたのはむちゃくちゃ甘い考えだった」で、「道義的な責任は感じる」そうだが、「不正という認識はなかった」そうなのだ。
はあ?
もちろん「不正だと思っていました」などと言えば、「違法性の認識をもった故意」となり、イコール「刑法罪」を認めたことになってしまうので、弁護士(渡辺というそうだ)から、あくまで悪いと思ってはいなかったと貫くよう指示されていたに違いない。しかしこの渡辺という弁護士、頭わるいなあ。だって
「純粋に法的なことを申し上げると、我々の方では、そういった、いわゆる不正受給といわれるような、虚偽の申告をして生活保護を受けるというような行為はなかったと認識しています。そこのところは問題ないと思いますが、今回、道義的な部分でというところでお話しさせていただいているという認識です」
なんて言い訳を世間の大人が信じると思っているんだから。弁護士といっても、弁護の良しあしが問われる話である。
しかし、ことは河本一人の問題ではない。河本は、あくまで氷山の超・一角に過ぎない。
いまや日本に生活保護受給者は200万人以上、保護費(全部血税)は3兆7000億円にも上っているというが、河本のような不正受給者は、日本中にごまんといるに違いないのだ。
そもそも、福祉国家の状態が行き過ぎていないか?
いつから、役所が、働かない人間や、収入(のある親族)があってもせっせと税金を配る制度が始まったのだろう。
離婚して母子家庭になると、あれこれ手当が支給されるが、結婚も出産も離婚も、すべては自己責任ではないのか。役所に指示されて結婚出産をしたわけではないのに、ろくでもない亭主を持って子供を作り、その亭主から養育費をもらえないと、なぜ役所が尻拭いをしないとならないのだ。偽装離婚しているケースだっていくらでもあると言う。
「派遣切り」で話題になったが、失業するとすぐ生活保護にありつくというのも変だ。まったく貯金はないのか。恥をしのんで養ってもらえる親族が一人もいないのは本当なのか。
医療費、住民税、水道料金、NHK、バス代などまでせっせと無料化してまでそれら「弱者」を接待しないといけない理由はなんなのだ。
一昔前だったら、どんなひどい仕事をしても、食って行くためには、または、子供を一人前にするまでは、我慢したものだ。その「我慢」をしないことがいつから正当化されるようになったのだ。
こういう、堂々と働かないでいる「弱者」ほどに、「人権」を声高に叫ぶのも常だ。
だったら、まじめに働いて納税している私らの人権はどうなってしまうのだ。
岡山県民、岡山市民、そして、岡山市役所は、もっともっと怒っていい。日本人は、おとなしくて怒らないから、貴重な税金の無駄遣いが改まらないのだ。
きついかもしれないが、はっきり言う。
どんなひどい仕事をしても食って行く覚悟のない人間は、役所にたからず、野たれ死ねのが正しい。
こういう奴に限って、役所に「だったら俺が死んでもいいというのか」とどなりこむものだが、役所も「ああ、そうだよ」と言ってやればいい。病気や障害が重くて働けない人を除いては、いま現在働いて納税してくれる人たちのほうがよっぽど大切なんだ、と言い放ってやればいい。働かないものを手厚くもてなして国が栄えるわけがない。
かくも、性善説は性悪説に簡単に凌駕される。
そもそも日本人は性善すぎる。役所は、国民のみながまじめに働き、納税し、もし生活保護を受けてもそれはごく短期間なもの、保護を受けなくてもよくなったら必ずみんな返上に来る、という、美しすぎる前提において成り立っている。まことお人よしを通り越してバカみたいである。
河本はこれでしばらく飯のタネが途切れるだろう。
暇にもなるだろう。
そこで、彼には、これから、生活保護不正受給撲滅キャンペーンのリーダーとして、日本中の不正受給者を説教してまわってほしいものだ。彼なら、役所のなまっちょろい人間より、よほど説得力があるだろう。
売れっ子芸人になってからの保護費相当分は返金するとか言っているらしいが、泥棒をしても返せばいいという理屈は成り立たない。撲滅運動の旗手になってくれたら許すよ。たぶん、ご本人も、腹の底では「不正受給者は俺だけやないんやけど、たまたま芸人やからって、なんで俺がこんな目に」と思っているに違いない。だったら余計、同類をせっせとつぶして腹立ちをおさめるがよい。