私は週末に、撮り溜めしたテレビ番組を見るのだが、NHK「ためしてガッテン!」の「しそ」を取り上げた会で、あの、本当はアメリカ人ではなく埼玉県出身ではなどと噂のあったデーブ・スペクターが、そうめんをすすれないのを見て、
「え~~、ウソだろ~~?こんなに日本に長く住んで日本化しているのに、芋食いかよ~~?」
と驚いた。
同じく日本通のパックン(パトリック・ハーラン)は、ラーメンを食べていた時、見事にずずーっとすすっていたので、よしよしと思ったのだが、デーブはすすらない(すすれない)のだ。へえ。
上の写真は、「ダーリンは外国人」の表紙である。初版は2002年だし、当時結構人気になったし、私にとっては他人事とは思えない本だったけど、チラチラ立ち読みするだけで、買ったことは無かった。それは何より、この旦那(トニーさん)は、最初から日本語ペラペラなことだ。
う、う、うらやまし~~。うらやましすぎ(←だから買わなかった)
私の勤務先にミニ図書館があるのだが、社員の誰かからの寄贈があったらしく、最近、ここに並んでいたので、いまさらながら借りることにした。
で、中からの転載。
「さるぞば問題」
かねてより懸案の「ざるそばすすり問題」
さおり(ずずー)
トニー(せっせ せっせ せっせ)
トニー「やっぱりすするのイヤなんだよねえ。子供のころから『絶対にやっちゃだめ!!』って言われてるからね」
トニー「『口を開けて食べない』っていうのと同じだよ」
(くちゃくちゃ)
さおり「あー なるほど そう考えるならイヤだよね」
トニー「あとすすると音が出るじゃない?心地いい音じゃないのにそれを聞かされるのもつらい・・・・」
(ズズー ずぞ ズ-)
日本の風習だから認めるしガマンするけど
さおり「ああそっか」
さおり「あの音はトニーにとっては例えば『つまようじを使う音』と同じように聞こえるワケね」
(シーハーシーハー)
風鈴の音だって騒音に感じる人もいるようだし
さおり「ところでホントに『すすることができない』の?それとも『すすりたくない』の?」
トニー「あまりにもマナー違反なことだから トライすること自体がいやなの」
(桃実:むかつくなあ)
トニー「だから一番イヤなのは
すすれよ~、(ホレ、こうして)
すすってみなよ(できないの?)
って無理強いされること
トニー「すする自由もあればすすらない自由もある!!」 (目黒区 トニーさんの主張です)
一口メモ (略)
トニー(ズッ)
さおり「あれ?今パスタをすすんなかった?」
私だって時と場所にあわせている。
昔の勤務先にスイス人がいて、誰も友達がいなかったようだったので、よく私がお昼を誘って英語ランチをしてやっていたのだが、中華料理になると、
「麺をすするやつは殺したくなる。ボクの前では絶対に駄目」
と言い張るので、私は仕方なくそいつの前だけでは芋食いをしていた。
日本人で、海外に行ってもずずーっとやっている観光客を見ると、心底腹が立つ。私は、急に日本人でない振りをして他人を決め込む。
冒頭のデーブ・スペクターにしても、内心では、これだけは死んでも許せないと思っているのだろうが、日本で飯を食っている身の上、そんなこと口にしたら、もっともっと許されないのがわかっているから、言わないけど断じてこんな下品なマネはしない、という線にとどめているのだろう。
その点、うちの旦那ちゃんはなんとflexibleなんだろう。
来日してすぐ、
「あれ、なんだっけ。ガイジンが日本に住めるかどうか試金石にされる食べ物」
と言うので、納豆を食わせたら、喜んで食った。よしよし。
そんなわけで、麺を出したとき、私は
「You can slurp noodles in Japan. Just like this(日本では麺をすすっていいんだよ。こんなふうに)」
と言って私が実演して見せると、旦那はすぐマネをし、何の苦も無くすすった。
彼の親たちが来日したときも、同じように食うようにすすめていたほどだ。麺を食う「粋さ」をわかっているわけではないのだが、タブーなしに育ってくれた旦那ちゃん、ありがとう。
簡単に日本の食文化になじんでくれて、ありがとう。
というか、ユダヤ人なのにタブーなさすぎなんだけど、でも、ありがとう。
トニーさんと対決させたい。