サーベイ2種と「長時間労働」
最近、ちょっとしたサーベイを2件続けて目にした。
1つは「世界で男女格差が最も少ないのはアイスランド、日本は75位」というもの。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-12155720091028?rpc=122
で、もう1つは、「世界一繁栄している国はフィンランド、日本は16位」なのだとか。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-12137520091027
なにを尺度として「男女格差が少ない」とか「繁栄している」と見るのかは、調査会社の国籍、宗教、主義主観にも左右されるであろうから、あんまりまともに受けとめてはならない。これが中国の調査会社であれば中国がトップに、北朝鮮の調査会社であれば北朝鮮がトップに来るのだろうし。
日本の男女格差についても、言い古されているが、あんまり改善の傾向も見えない。というか、最近の女子学生の中には、卒業しても働きたくなく、専業主婦願望が増えている、とも聞いたことがある。つまり、敢えて平等になりたくない層、格差があってもよしとして安住したい層もいるわけだ。それならば、75位だろうが100位だろうが、文句は言えない。いまどき「専業主婦」なんて死語になりつつあるというのに。しかも、亭主だっていつ突然失業するとも限らない時代。いまや、結婚して夫婦で働かないと、大半の家庭では家計がもたないのだから、もっと現実を見て、出産育児などで仕事を辞めざるを得ないにしても、復帰できるスキルを若いときに身につけて欲しい。「生活保護」に頼らないためにも。
私の会社にも、子供を1人かかえて働く女性がいる。彼女は旦那さんの弁当を毎日つくっているそうだが、聞くと、それは「ランチ」ではなくて「晩御飯用の弁当」なのだという。ランチは夫の会社の近くでいくらでも食べることができるけれど、栄養のバランスのとれた晩御飯となると、夜ちょっと食べにいけるまともなご飯やさんがそのへんにないので、という。そして、彼女の夫は、毎晩、日が変わるころにしか帰宅できない。保育園の送り迎えも家事も、共稼ぎなのにほとんど彼女がこなしている。これでは子供が増えるわけはないし、これほど失業者があふれているというのに、ワークシェアどころか、一部の社員(特に男性)に相変らず仕事が集中し、定時どころかまともな時間に帰宅できない状態というのが日本企業ではほとんど改善されていないらしい。そうまで働かないとGDP第2位がもたない、というのであれば、私はそれ以下になってもかまわないと思う。
ある本で読んだのだが、ヨーロッパのある国では、会社のトップにいたるまで、週32時間以上働くことが法律で禁止されているのだそうだ。そうであっても、その国は経済的に弱いというわけではなく、いくつかの世界的企業も存在しているので、短い労働時間の間に効率よく仕事をこなしているらしい。日本でいきなり週32時間とは言わないが、40時間がきちんと守れる程度のワークシェアがなぜこれほど困難なのか。なにしろ日本と言う国は、サラリーマンに「家庭人」としての側面を徹底して犠牲にさせてきた背景がある。私の父など、滅多に家に居なかったし、日曜も会社の人をマージャンで家に呼ぶのが当たり前だった。法的に男女が平等に働く世の中になっても、さして変わらず、組織は相変らず、長時間働く男たちの倫理で成り立っている。これでは女性の能力も生かせないし、子供が増えるわけもない。
オランダでは、同じ仕事をしている限り、正社員でもパートタイマーでも待遇(時給)に差異はないそうで、子育てをしている期間は夫婦それぞれがパートタイマーで働き、二人合計で1.5人の所得を得て育児と仕事を両立することが可能らしい。子供が成長したら正社員にもどれるそうなので、それならば夫婦一組に複数の子供を育てることも可能であろう。日本人は、過労死の出るような長時間労働が出ないようもっと仕事を多人数でシェアし、家庭人、一市民としての側面に価値を置くべきだ。少子化改善を、などといっても旦那がずっと会社にいるようでは無理なのに、一向に改まらない。
ところで、私の知人は、ある古い組織のシニアマネージャーをしているのだが、相変らず「5時まではタバコをふかしてぶらぶらしているのに、5時すぎるとあ~あ、と伸びをしてやっと働きだすバカがいる」とこぼしていた。そんなバカはボコボコにすべきだし、その全く管理をしていない直属マネージャーも同罪だ。こんなふうに「故意に」長時間会社にいる古典的確信犯も相変らず存在する。しかも、大体組合員なんだよね、こういうやつ。あほくさ。仕事は定時内に集中して仕上げろ!定時が終わったらさっさと帰れ!

