マニュアルどおりの挨拶は逆効果
海外旅行に行くときは、HISでチケットを買っている。
それはいいのだが、この会社のマニュアルで定められているのだろうけど、用事を終わって店を出るとき、店員たちは、必ず現在形で
「ありがとうございまーす」
と言うのである。いかにも紋切り型で、全然心がこもっていないし、正直、この言葉を聞くのが大っ嫌いである。
客は、用事を終わって出ていくのだから、過去形で
「ありがとうございました」
と言ってくれたほうがよほど自然だ。だが、この会社の方針で、きっと、過去形で言うと、もう縁が終わってしまうとかいった印象を与えかねない、とかなんとかいう理由で、絶対に現在形の「ありがとうございます」を言うようにしつけているのが見て取れる。でも、キモいんだよなあ。不自然だし、本当にマニュアルどおりに言わされているという感じで、逆効果だぞ、HIS。何年も前からずーっともんもんとしていたが、こういう苦情を言うのもナンなので我慢している。
もう一つ、嫌いな挨拶をする店舗がある。ブックオフである。
どの支店に入っても、店員全員が、
「いらっしゃいませこんにちは」
「いらっしゃいませこんばんは」
を数分に1回の割で連呼するのだ。ったく、うるさいの一言に尽きる。6時過ぎたらこんばんはと言え、というふうにマニュアルで決まっているようだが、私は「いらっしゃいませ」と「こんばんは」は全く違う挨拶だと思っているのに、この店舗ではすべて、この2語を必ず連結して使う。本やCDを棚に詰めながら、あるいは、レジに立ちながら、とにかく、念仏のように、「いらっしゃいませこんにちは」と叫び続ける。勿論、客の顔を見ながら言っているわけではないので、心は全然こもっていない。これなら言わないほうがよっぽどスマートだし、言わされている感じが非常にいやで、あたかも「早く出て行け」と言われているような気すらする。
もう一度言うが、客への挨拶は、その人の顔を見ながら、心を込めていうべきで、マニュアルどおりにシャウトすればいい、というものではないぞ。なんとかしてくれ、HISとブックオフ。

